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FIRST Tech Challenge (FTC) とは?

FIRST Tech Challenge(FTC)は、12歳から18歳の中高生を対象としたロボティクス競技プログラムです。FTCでは、学生がチームを組み、ロボットを設計・構築し、プログラムで操作してさまざまな課題に挑戦します。競技を通して科学技術への理解を深め、技術スキルと協力性を育むことを目的としています。

FTC競技中の学生たち

競技の進行と特徴

FTCの競技は、自律モードと遠隔操作モードの2つのフェーズで行われます。最初の30秒間は自律モードで、プログラムされた動作をロボットが自動で行います。その後、ドライバーコントロールモードに切り替わり、チームのメンバーがリモート操作でロボットを動かして得点を狙います。

ロボットは標準化されたパーツを使用し、決められたサイズの範囲内で設計されます。タスクは毎年異なるテーマに基づき、ブロックの移動やオブジェクトの配置など、多様な課題が設定されます。また、競技は「アライアンス形式」で行われ、他のチームと協力しながら競技に挑む点もFTCの特徴です。

学びの機会とチームワーク

FTCは、競技を通じて技術スキルを磨くだけでなく、チームワークやリーダーシップ、問題解決力を学ぶ場でもあります。競技中に発生する課題に対して、チームメンバーと協力しながら対応することで、コミュニケーション能力や協調性が自然と養われます。

チームでロボットを操作するFTCの参加者たち

他のロボット競技大会との違い

日本の高専ロボコンやNHKロボコンと比べると、FTCは中高生を対象にしており、教育的要素が強い大会です。例えば、高専ロボコンやNHKロボコンは高専生や大学生が参加し、より高度な技術が求められる一方で、FTCは若い学生が技術の基礎を学ぶことを重視しています。

項目 FTC 高専ロボコン NHKロボコン
対象年齢 12歳~18歳(中高生) 15歳~20歳前後(高専生) 大学生や高専生
技術レベル 基礎的なプログラミングと機械設計 実践的なエンジニアリングスキル 高度な技術と創造力が要求される
ロボットの規模 小型(45cm x 45cm x 45cm) 自由度が高く、大型のロボットも可能 自由度が高く、大型で複雑なロボット

FTCの魅力

FTCの最大の魅力は、参加者が技術の基礎を学びながら実践的なスキルを身につけられる点です。ロボットを作り上げ、競技に挑む過程で、協力と競争の両方を学べる環境が整っています。また、他のチームとのアライアンス形式の競技は、技術力だけでなく戦略的な思考やコミュニケーション能力も鍛えられる良い機会です。

FTC競技での成功を祝うチーム

グローバルな視点での成長

世界中の学生たちが参加する国際的な大会としてFTCは成長しており、グローバルな視点での経験を積むことができます。若い技術者が国際的な舞台で競い合いながら、技術者としての未来に向けて第一歩を踏み出すための貴重な経験が提供されています。